ウミウシが藻類から葉緑体だけを盗み、光合成を行う現象(盗葉緑体現象 / Kleptoplasty)の分子機構と進化的意義を研究しています。遺伝子転移によらない形質伝搬機構の解明を目指す「盗機能生物学(Kleptobiology)」「リユース生物学」を主導。
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JSPS科研費 基盤研究C 採択。「盗葉緑体現象における遺伝子伝搬に依らない形質伝搬機構をタンパク質解析から解明する」(2022〜2026年度)
慶應義塾大学先端生命科学研究所(鶴岡メタボロームキャンパス)に特任助教として着任しました。
嚢舌目ウミウシは、藻類を食べた際に葉緑体だけを体内に取り込み、数週間〜数ヶ月にわたって光合成活性を維持します。これを盗葉緑体現象(Kleptoplasty)と呼びます。葉緑体の維持には本来、核ゲノムがコードする多数のタンパク質が必要ですが、ウミウシは藻類の核遺伝子を水平転移させているわけではありません。
この問いに対して私たちは、タンパク質を介した形質伝搬仮説(Protein-driven trait propagation)を提唱。ウミウシが盗み取った機能的タンパク質そのものが、遺伝子転移なしに形質を維持・伝搬させるという新概念「盗機能生物学(Kleptobiology)」の確立を目指しています。
関連論文を見る →遺伝子転移に依存しない、タンパク質レベルでの形質伝搬機構を、プロテオーム解析・質量分析から解明します。
盗葉緑体現象を示す嚢舌目各種における光合成活性の多様性と種分化を、分子系統・機能解析により研究します。
全論文リストは ORCID・researchmap にて公開しています。
〒997-0052 山形県鶴岡市覚岸寺字水上246-2
慶應義塾大学 先端生命科学研究所 C10
鶴岡メタボロームキャンパス
Institute for Advanced Biosciences (IAB), C10
Tsuruoka Metabolomics Campus, Keio University
246-2 Mizukami, Kakuganji, Tsuruoka, Yamagata 997-0052, Japan
"How can a sea slug sustain photosynthesis — without ever acquiring the algal genes for it?"
「なぜウミウシは、藻類の遺伝子を得ることなく光合成を続けられるのか?」この問いが研究の出発点です。学生・研究者の皆さん、共同研究のご提案など、お気軽にご連絡ください。